学びをささえる出版社

介護の倫理

贈与・身体・時間
藤本一司 (著)
ISBN 978-4-7793-0163-6
四六上判
167ページ
2009/02/20 刊行
定価 ¥ 1,600+税

介護とはなにか? 「あることのかけがえのなさ」という視点から、人との関わりとしての介護の本質に迫る。筆者自らの体験に基づいた介護の叡智。

目次

まえがき
序章 「有ることのかけがえなさ」を感受する
第1章 介護して「あげて」、育てて「もらっていた」を知る 「もらってばかり」だと、うぬぼれる(自分の位置を見失う)「あげて」みると、「もらっていた」が蘇る 「支えてくれていた人たち」に気づく 「もらっていた」の感受は、「生きる力」をつくる
第2章 介護して「あける」という「私の位置」とは? 介護して「あげる」とは、「私の独善性」が問われ続けること
介護して「あげる」とは、「私の責任」を譲らないこと わかって「もらう」のではなく、わかって「あげる」 「事実」ではなく、お年寄りの「思い」に降り立つ 「攻撃性」への対処ではなく、不安にさせないこと
第3章 介護して「あげる」と、よろこびが到来する わかって「あげる」とは、「私を動かす」こと 「私を動かす」と、善い循環」(関係性)が立ち上がる 「未知の世界」に踏み出すと、「無限」に向上する 「私の物差し」を「撤回する」たびに、「未知の世界」が訪れる
第4章 介護して「あげる」とは、「身体に聴く」こと 介護して「あげる」とは、「脳」に勝たせないこと 「身体」は「自律」している 「身体」こそが「脳」を支える 「身体」の「未知性」に寄り添う
第5章 「身体」は、「あげる」「もらう」の交換を欲している 「笑顔」は、「あげる」「もらう」の往復運動から成立している「身体」が欲する「交換」は、「内容」に目を奪われてはならない 身体は、動物的な身の安全を求めているのではない   「あげ方」「もらい方」に照準を合わせる
第6章 「他者の身体の死」は、「時間」を生成させる 介護してあげるとは、「他者の身体の死」に押し返されること 「他者の身体の死」は「脳の不死性」を暴露する 「他者の身体の死」は「当たり前」を崩壊させる 「時間」とは、「いまここで不在の他者」の覚醒のこと 
終章「身体」は、「時間」の伝搬者である
あとがき