マーケットにおける進展のひとつである「企業の社会貢献活動」をマーケティング活動の一環と位置づけるコーズ・リレーテッド・マーケティングに着目し、その定義や位置づけ、実施時の効果や留意点など事例をひきつつ検証していく。「企業と社会の関係」についての概念を整理した第3章を全面改訂したほか、最新の調査データを追加した増補改訂版。
第1章 コーズ・リレーテッド・マーケティングとは
1 コーズとは
1.コーズの定義 2.コーズの範囲
2 CRMの定義
1.狭義CRMと広義CRM 2.フィランソロピーとCRMの相違点
3.CRMの主体 4.本書が提唱する「CRMの定義」
3 「CRM=寄付付き商品」という誤解
1.CRMにおいて重要なマーケティング目標の設定
2.1リッター・フォー・10リッター・プログラムの事例研究
4 CRMの起源
1.米国の各地域で行われた初期CRM 2.自由の女神修繕キャンペーン
5 普及の背景
1.企業 2.コーズ 3.消費者
第2章 コーズ・リレーテッド・マーケティングの効果
1 CRMのプラス効果
1.短期的効果
2 CRMのマイナス効果
1.透明性が欠如している場合
2.誤ったコミュニケーションを行った場合
第3章 「企業と社会の関係」とコーズ・リレーテッド・マーケティング
1 「企業と社会の関係」の整理
1. 企業と社会の構図 2. 共通価値概念を導入した「企業と社会の構図」
3. 「企業と社会の構図」成立阻害要因としてのCSV
2 CSVの問題点修正によるCSRと納税との共存
1. CSVの自前主義の修正の必要性 2. CSVの直接的利益偏重主義の修正
3 本業を通したコーズ・リレーテッド・マーケティング
1. CRMの「コンプライアンス」への援用 2. CRMの「CSV」への援用
3. 「本業を通したCRM」の必要性
4 企業のコーズへの貢献方法による3類型
1. 環境保護活動の場合 2. 障がい者支援活動の場合
3.途上国支援活動の場合
5 要約と意義・課題
第4章 コーズ・リレーテッド・マーケティングの
マーケティング研究における位置づけ
1 ソーシャル・マーケティングとの関係
1.ソーシャル・マーケティングに関する概念整理
2.マネジアル・マーケティングに位置づけられるCRM
2 マーケティング・ミックスとの関係
1.プロダクト・ミックスとしてのCRM 2.プライス・ミックスとしてのCRM
3.プレイス・ミックスとしてのCRM 4.プロモーション・ミックスとしてのCRM
3 CRMとブランド戦略との関係
1.CRMによるブランド特性の補完
2.ブランド拡張時の「命がけの跳躍」の命綱としてのCRM
第5章 コーズ・リレーテッド・マーケティングを用いた戦略の検証
1 CRMのサンプリング促進効果の検証
1.先行研究と仮説の導出 2.調査の概要
3.結果と考察 4.要約と意義・課題
2 CRMの懸賞に対する効果の検証
1.先行研究と仮説の導出 2.調査の概要
3.結果 4.考察 5.要約と意義・課題
第6章 コーズ・リレーテッド・マーケティング実施時の留意点とその検証
1 CRM実施時の留意点
1.「CRM当事者自身の特性」による留意点
2.支援先コーズとの関係による留意点 3.「CRM実施方法」による留意点
2 CRM実施時の留意点に関する検証
1.「消費者と支援先コーズの関係」がCRMに与える影響の検証
2.寄付表記がCRMに与える影響の検証
第7章 日本でのコーズ・リレーテッド・マーケティング受容に必要な俯瞰
1 CRMと陰徳
2 納税を含めて俯瞰的にCRMを捉えることの必要性