大東亜戦争期における道義の強調、その反動としての戦後の経済大国を目指す功利の追求、その結果生じたとされる現代社会の問題に対する道義の揺り戻しなど、日本思想の中の二つの価値観を振り返り、日本思想に通底する課題を探る試み。
序 章第1章 福沢諭吉の富国強兵論 はじめに 1 「独立自尊」 2 弱肉強食の国際情勢 3 貿易立国論 おわりに第2章 加藤弘之の社会進化論 はじめに 1 明治維新にさいして 2 社会進化論の展開 3 国際法と戦争論 おわりに第3章 内村鑑三の「日本の天職」論 はじめに 1 東西の媒介者 2 富国強兵路線への批判 3 宗教国としての天職 おわりに第4章 帝国主義と社会政策 はじめに 1 浮田和民の倫理的帝国主義 2 「七博士」の対露強硬論と労働者保護論 おわりに第5章 牧口常三郎の人生地理学 はじめに 1 世界―国家―郷土 2 「人道的競争」 3 昭和恐慌にさいして おわりに第6章 土田杏村の文化主義 はじめに 1 「生活全部を統一する哲学」 2 「文化」としての経済 3 統制国民主義 おわりに第7章 河合栄治郎の理想主義的社会主義 はじめに 1 最高価値としての人格 2 労働問題研究 3 理想主義的社会主義 4 戦争論 おわりに第8章 石橋湛山の小日本主義 はじめに 1 「有髪の僧」 2 植民地放棄論 3 「大東亜共栄圏」論 おわりに終 章