学びをささえる出版社

実践につながる教育原理

国崎大恩(著)・藤川信夫
ISBN 978-4-7793-0678-5
A5判
209ページ
2022/04/15 刊行
定価 ¥ 2,200+税

知識を覚えるのではなく、教育の根幹を考え、教育の未来を探究することのできる、大学の教員養成課程向けテキスト。各章冒頭に読者への問いかけを付し、自ら思考することを促す。また最新の知見から教育現場の理論と実践を学べるよう編まれた入門書。

目次


序 章 教育学的に考えるとはどういうことか?──「教育原理」について
 第1節 教育原理とは
 第2節 教育学的思考を育む11のレッスン
 第3節 実践に向けて──本書の読み方/使い方
 1.問いを中心としたキーワードごとの思考 2.ワークショップによる視点ごとのふり返り
●第Ⅰ部 「教える/学ぶ」を考える●
第1章 主体的な学びは教えることができるのか?──「教育」について
 第1節 学ぶこと・教えること
 1.人の学びの原点を探る 2.学ぶとはどういうことか 3.学ぶことと教えることの相補性
 第2節 教育と学習
 1.教育という新参者 2.教師が主役 3.新教育 4.教育や学校の意義
 第3節 実践に向けて──2つの世界をどう結びつけるか
第2章 遊びと学びって反対語なの?──「遊ぶことと学ぶこと」について
 第1節 Don’t play──「不要不急」のことはできない時間のなかで
 第2節 遊ぶならどこに行く? 何をする? テーマパークとかゲームとか
 第3節 遊びと自由──カントの美学
 第4節 遊びと生きる力
 第5節 実践に向けて──対概念ではない遊びと学びへ
第3章 子どもはどのような関係のなかで育つのか?──「教育関係」について
 第1節 学校のない社会での教育関係
 1.ヘヤー・インディアンの社会 2.マイスター制度 3.旅の教育力 4.ハイジとクララ
 第2節 学校における教育関係
 1.教育関係の合理化 2.教育関係の貧困化 3.教育関係の編み直し(1) 4.教育関係の編み直し(2)
 第3節 実践に向けて──今日的課題としての教育関係
*第I部ワークショップ
●第Ⅱ部 「学校」を考える●
第4章 学校は必要か?──学校の存在意義について
 第1節 「脱学校論」からみた学校
 第2節 「相互行為舞台」としての学校
 1.役割(距離)演技の場としての学校 2.相互行為秩序を維持する場としての学校
 第3節 実践に向けて──地域と家庭の相互行為
第5章 教育はだれが行うのか?──「公教育」について
 第1節 西洋近代における公教育思想の成立
 1.「私」と「公」の区分 2.「人間」の教育と「市民」の教育 3.公教育の原理
 第2節 公教育とは何か
 1.国民教育としての公教育 2.現代の教育法規における公教育の原理
 第3節 教育は誰が行う? 教育権をめぐる論争を手がかりに
 1.国民の教育権論争 2.国家の教育権と国民の教育権
 第4節 実践に向けて──教育権の担い手としての教師
第6章 学校外教育はどのような役割を果たしているのだろうか?──「シャドーエデュケーション」について
 第1節 シャドーエデュケーションとは
 1.シャドーエデュケーションの世界的拡大 2.シャドーエデュケーションの利用動向
 第2節 日本のシャドーエデュケーションの特徴
 1.学習塾の現状 2.学習塾の戦後史
 第3節 実践に向けて──学校と学習塾の関係を再考する
 1.影には存在しないシャドーエデュケーション 2.学校の役割を再考する
*第II部ワークショップ
●第Ⅲ部 「教育の“今”」を考える●
第7章 学校はすべての子どもを受け入れられるのか?──「マイノリティ」について
 第1節 事例:学校における差別の問題
 1.ジェンダーに基づく差別 2.セクシュアル・マイノリティの子どもに対する差別 3.外国ルーツの子どもに対する差別
 第2節 教育におけるマイノリティの問題を考えるための理論的観点
 1.包摂/排除 2.フェミニズムとインターセクショナリティ 3.特権
 第3節 実践に向けて──手の届く範囲から考える
第8章 障害のある子どもと共に学ぶとはどういうことか?──「障害と教育」について
 第1節 特別支援教育と能力主義
 第2節 異なる者と共にある平等
 第3節 教育からケアへ
 第4節 実践に向けて──能力開発とは異なる仕方で
第9章 教育から「暴力」を取り除くことは可能だろうか?──「教育における暴力」について
 第1節 さまざまな「暴力」
 1.「暴力」に対する複雑な態度 2.「体罰」問題 3.無形の「暴力」
 第2節 教育における有形の「暴力」
 1.「体罰」に対する言説と評価の変遷 2.子どもの暴力
 第3節 教育関係における/という無形の「暴力」
 1.「規律訓練権力」 2.構造的・社会的暴力
 第4節 実践に向けて──教育における「暴力」と向き合う
*第III部ワークショップ
●第Ⅳ部「知」を考える●
第10章 知識が伝わるとはどういうことか?──「知識」について
 第1節 表象モデルとしての知識移転とその限界
 1.知識移転の定義とその活用 2.表象モデルとしての知識移転
 第2節 知識移転という神話の形成──古代ギリシャと近代科学
 1.古代ギリシャの存在論的知識観 2.近代の認識論的知識観
 第3節 知識移転の神話を超えて──関係性の結節点としての知識
 1.「知識の傍観者理論」への批判と実験主義 2.再び存在論へ
 第4節 実践に向かって──関係論的視点から教育を考える意義
第11章 エビデンスに基づく教育は教育の画一化をもたらすのか?──「エビデンス」について
 第1節 「エビデンスに基づく教育」への賛否両論について考えてみよう
 第2節 手本としての「エビデンスに基づく医療」
 第3節 EBEにおける教師の経験的知識、そして、子ども・保護者の価値観の大切さ
 第4節 実践に向けて──外部のエビデンスの活用法
 1.ステップ1 2.ステップ2 3.ステップ3 4.ステップ4 5.ステップ5
*第IV部ワークショップ
解 答
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