アルゼンチンに軍事政権が樹立したプロセソ時代における、アルゼンチン軍部の「汚い戦争」「国家テロリズム」と呼ばれる人権侵害を考察。国家テロリズム以前、アルゼンチン軍部の国家安全保障観を持っていたのか、軍部が掲げた国家再組織プロセスとはどのような性質のものであったのか、また軍部の人権侵害に対し、市民はどのように対抗し得たのか、そして当時の国際環境はどのようなもので、アメリカとの関係はどのようなものであったのか。これらの問題意識に基づきながら、国際環境と国内政治・社会環境を分析の視点として取り入れ、アルゼンチンの軍部による汚い戦争について考察する。(2007年3月刊行)
序章1.ペロンと不安定な民主主義2.冷戦期におけるアメリカ、ラテンアメリカ、ラテンアメリカの軍部3.官僚型権威主義体制における「アルゼンチン革命」とその限界4.カンポラ政権、ペロン政権におけるアルゼンチンの政治社会5.イサベル・ペロン政権と暴力のエスカレート6.「国家再組織プロセス」と汚い戦争のエスカレート7.アルゼンチンの汚い戦争での犠牲者8.アルゼンチン軍部の人権侵害に対する市民活動9.1970年代におけるアメリカのアルゼンチンに対する外交姿勢終章