古くは万葉集に初出を見る「言霊」を、日本思想における重要な考察対象と位置付け、その意味と意義を、自国意識・自国語意識をめぐるアイデンティティの歴史という視点から再考した、画期的論考。
第1章 言霊とは何か 序 1 ことばへの信仰 2 「コト」表記の問題 3 「言」「事」に於ける相即性の揺らぎ 結第2章 言語神の落日ーことばの神から言霊へ 序 1 ことばを領く神々(一)ーコゴトムスヒ 2 ことばを領く神々(二)ーヒトコトヌシ 3 ことばを領く神々(三)ーコトシロヌシ 結第3章 萬葉歌の言霊 序 1 人麻呂歌集歌 2 山上憶良「好去好来の歌」 3 夕占問の歌 結第4章 神の発話と神への発話 序 1 言挙とは何か 2 言挙の主体 3 萬葉に於ける言挙 4 神意か人力か 結第5章 言霊の在り処ー言霊と和歌との関係性を巡って 序 1 折口信夫の指摘 2 言霊の宿るもの 3 「うた」の認識 4 和歌と言挙 結終章 浮上と沈潜 序 1 「やまとうた」と「からうた」 2 彼我意識としての言語 3 自国語という意識 4 自国語と自国 浮上、そして沈潜ー結びにかえて