山形県庄内地域で2016年の開講以来20代〜70代188名が修了、数々の対話と協働を生み出してきた“大人の学び合いの場”、「地域共創コーディネーター養成プログラム」の実践記録。(藻谷浩介氏:(株)日本総合研究所 主席研究員、徳田太郎氏:日本ファシリテーション協会フェロー 推薦)
学び、出会い、対話する。成長と変化が促され、他者との協働によって新たな行動が生まれる。こうした循環はどのように起こるのだろうか。本書では、数々の対話と協働を生み出してきた“大人の学び合いの場”「地域共創コーディネーター養成プログラム」を紹介する。
第1章では、同プログラムの成り立ちと4つの特徴を示す。第2章では「地域共創」が求められる社会的背景と、共創、地域共創の意味を改めて考察。第3章ではプログラムの柱となった〈ファシリテーション〉と〈コーディネーション〉の理論と価値を、事例を交えて解説。第4章の鼎談では、なぜ毎年このプログラムに多様な人々が集まるのか、同プログラムが地域にもたらした価値とは何かについて、編者が語り合う。
各章には「地域共創コーディネーター」による11のコラムも掲載。それぞれがプログラムに参加した動機、学びを通して生じた自身の変化、地域の変化などをその人ならではの視点で語る。コラムの舞台を示した庄内エリアマップおよびプログラム年表も収録。
はじめに
コラムの読み方
庄内地域エリアマップ
第1章 地域をつなぐ人をつくりたい
1 地域に求められるリーダーとは?
2 「地域共創コーディネーター養成プログラム」の4つの特徴
3 学ぶ、学び合う
4 私たちで運営する
5 学んだことを活かす、実践する
6 プログラムの成果と課題
コラム
① 東北公益文科大学と「地域共創」
② 私が変わる、地域が変わる
第2章 地域・社会のつながり方を変える
1 「地域共創」とは何か
2 「共創」とは何か
3 「私」から「私たち」へ
コラム③ 修了生の交流の場をつくる
第3章 つながる方法としてのファシリテーション、コーディネーション
1 ファシリテーションへの期待
2 ファシリテーションとは何か
3 ファシリテーターの役割とその内側にあるもの
4 ファシリテーションの現場での活用
5 ファシリテーターとコーディネーター
コラム
④ 民間企業からみたプログラムの魅力
⑤ 中学生とつくる「地域語り合い」の場
⑥ 全世代参加型ワークショップの開催
⑦ 地域共創コーディネーターには、興味がなかった
⑧ プログラム修了生の、修了生による、修了生のための学習会
⑨ ひとりでしない、孤独にさせない、みんながキーパーソン
⑩ できることで歩み続ける、共創の地域づくり
⑪ 対話の場づくりを支える酒田市役所の庁内組織
第4章【対談】地域共創コーディネーター養成プログラムの価値―4つの特徴の意味を中心に
1 プログラムに対する潜在的ニーズがあったこと
2 ファシリテーションとコーディネーションを学びの軸としたこと
3 参加者同士がフラットな関係でいられる場を創出できたこと
4 学び × 運営 × 実践の循環により成り立っていること
地域共創コーディネーター養成プログラム〈年表〉
おわりに
武田真理子(タケダ・マリコ)
東北公益文科大学教授、同大学院公益学研究科長。日本ニュージーランド学会会長。専門は社会政策、公益学、ニュージーランド研究。2001年3月より山形県庄内地域在住。共著書に『「小さな大国」ニュージーランドの教えるもの:世界と日本を先導した南の理想郷』(論創社、2012年)など。
伊藤眞知子(イトウ・マチコ)
東北公益文科大学名誉教授。山形県男女共同参画センター館長、山形大学理事・副学長。専門は社会学、女性学。県市町村の男女共同参画計画策定、「チェリア塾」、高校等へのデートDV防止出前講座等で地域共創コーディネーターとともに活動。共編著書に『大学地域論』(論創社、2006年)、『大学地域論のフロンティア』(論創社、2007年)。
加留部貴行(カルベ・タカユキ)
九州大学大学院統合新領域学府客員教授、NPO法人日本ファシリテーション協会フェロー。学生時代からの地域づくり活動、ボランティア・NPO活動を続けながら、企業、行政、大学での実務経験を活かした共働ファシリテーションを実践。2024年に佐賀市松梅地区に対話交流拠点「松梅ブランチ」を開設。著書に『参加したくなる会議のつくり方』(ぎょうせい、2021年)など。